こんにちは、かたせうみです。
年に一度の梅仕事の時期ですね。
ここ、北海道では、本州よりすこ~し遅れて梅や紫蘇が出回り始めて、年によっては8月位迄梅を手に入れる事ができますよ。
とはいえ、梅の旬は6月~7月、これを逃すとまた来年。
てなことになるので、この時期はうきうきしつつも、そわそわと気ぜわしく過ごしています。
だって、平日の梅仕事は厳しいんだもん。
目次
今年は6キロ買いつけて、梅干し3キロ、梅シロップ2キロ、青梅の甘露煮1キロ作成しました。
季節を感じさせる梅仕事、今日は梅の甘露煮作ったので、書いてみたいと思います。
梅5キロLサイズ、セール品にしてはまぁまぁですな。
梅干しは、この色よりもっと黄色くなって、良い香りがしてくるまで追熟させてから作ります。我慢我慢。
1、まずは、梅共通下処理「なりくち取り」です。
まずは、梅5キロから、甘露煮用1キロ(なるべく青いもの)1キロを選り分けます。
次に、水で洗い、梅のなり口を竹串で外していきます。
ひと手間かけるなら2時間位、たっぷりの水につけてあく抜きをします。
私はいつもやりません(-_-;)
梅仕事ではおなじみの作業です。
この後、大事な作業が
なり口をとり終わったら、焼いて消毒した針で、ぷすぷすと刺していきます。
これをやらないと、茹でた時に皮が破れて、大変見栄えが悪くなるうえ、煮崩れしやすくなります。
針はしっかり、種まで入れて、細かく打ちましょう。
気合を入れて刺すべし刺すべし。
この針刺し、青梅は固いので大変な作業です。
あく抜き
次は梅のあく抜きです。
土鍋に梅を入れ、かぶる位の水を入れて、梅を茹でこぼします。
鍋はガラスかホーロー、又は土鍋を利用します。
酸が強いので、アルミは絶対やめましょう。
青々とさせたいなら銅鍋を使います。
我が家は銅鍋が無いので、土鍋に10円玉を10枚位入れてました。
但し、10円だと効果はかなり薄れます。入れるなら1本(50枚)位入れましょう。
お湯に入れると、あっという間に青々とした色味は消えてゆきます。
この青を甦らせるのが、銅鍋なんですよ。
沸騰させてはいけません
鍋を火にかけたら、極々弱火で、梅を茹で、ゆでたお湯を捨てる「煮こぼし」を3回程度繰り返します。
決して沸騰させてはいけません。
お湯を捨てる時も慎重に・・。
沸騰させると、またたく間に梅の皮がべろんと剥けていきます。
火の当たりが柔らかい土鍋は、こういった面でお勧めですね。
蓋をしめて火にかけると、沸騰してしまいますので、蓋は開けたままじっくりと待ちます。
この時点では、色の変化はありません。色の事は半ばあきらめ気味・・・・。
蜜を作ろう
この後、砂糖水で作った蜜に入れて煮詰めたり、漬けたりしますが、レシピは色々。
大体、大まかに分けて3つくらいのレシピがありますから、それぞれ簡単に説明します。
梅と砂糖のみ、水分は梅から出た汁のみでシロップを作る。
茹でこぼした梅に、梅の分量の7割の重さのグラニュー糖をかけ1時間程度放置します。
すると、梅から水分が出てきて、周りがシロップ状になりますので、その後鍋ごと火にかけるやり方。
→水分を加えないので糖度が高く、カビが生えにくい。我が家は去年、このやり方で冷蔵保存、1年持ちました。
砂糖多めの、水分少なめ
梅に対してグラニュー糖5割、水3割位の分量で作った蜜で煮ていくやり方。
→糖度が低くなるので、賞味期限は3~6カ月程度。良く見るレシピ
糖度は低め、すっきりふっくら仕上がります。
梅に対してグラニュー5割、梅と同量程度の水で煮溶かした蜜を梅の上からかけて、漬けこんでいくやり方→今年試してみた。
少し白ワインを加えるのが我が家流。
蜜の作り方は以下で説明しています。
レシピは様々ですが、今回はちょっと糖度が低めの3を試します。
糖度が低めで上品な甘酸っぱさの今回の蜜。
但し、糖度が低いという事は、保存にあまり適していない事でもあります。
以前、低い糖度で作った時は、早い段階でカビが来たので、作ったら2~3カ月で消費しないとアウトになるかもしれません。
蜜作り
まず、今回は青梅1キロなので、水1リットルに対し、グラニュー糖600g程度を煮溶かします。
茹でこぼした梅に、蜜をかけて、冷めるまで放置。
その後、鍋ごと火にかけて、極々弱火で煮ていきます。
糖度が低いとどうしてもカビやすいので、少し水分を蒸発させましょう。
10円玉は依然土鍋に入ったまま。
銅鍋だったら、もうとっくに青色が蘇っている頃。
注)銅鍋を使っても、梅は青いままではありません。一度褪色した後、茹でこぼしを数回行う事によって、青色が戻るのです。自分は、10円玉なので思う様には青くなりませんでしたが。
夜も更けたので、一度火を止め味をなじませます。
お急ぎの方は、ここで完成です。
翌日
仕事から帰ると、諦めかけていた青色が少し戻っている。
やはり10円、足りなかったか・・・・。
夜ご飯の支度の間、「もう一声!」と、弱火で少し煮詰めます。
完成!
銅鍋を使ってないにしては、まぁまぁの出来。
清潔な容器(タッパーとか)に移し、冷蔵庫で保存します。
糖度が低いので、秋口までには消化しましょう。
そうしないと、ある日突然カビが~!なんて事に。
ゼリーにしてもいいですが、このままお弁当の彩にも。
寒天で固めるととっても綺麗で溶けにくくなるので、お弁当のデザートにお勧めです。
蜜は炭酸や水で割って頂きましょう。
梅はその日の難逃れともいいます。今時期しかできない梅仕事。大変ですが、達成感あります。
おまけ
写真は、出来立てをアップしていますが、1個味見したら、1週間は寝かせましょう。味がなじんで、1個目の『す、すっぱ~い!!!!』とは、全然違う味わいになりますよ。
また、完熟梅で作ると、フルーティーで香り高く、まろやかで、また違った味わいになります。
その場合は10円玉は必要ありません。
完熟梅の、何ともデリケートな橙色をお楽しみください。
ですが、完熟なため、青梅に比べ数倍皮が剥けやすいので細心の注意が必要です。
読んでいただき、有難うございました。