前回までのあらすじ
生まれて初めての痛みに加えて、初めての黄疸。
そして初めての入院・・・。
救急医療センターから急遽総合病院での入院となったカニ。
本日は3回目です。
やっと一息ついたカニ
看護師が去り、やっと一息つくことが出来た。
「入院しちゃったね~。」
と嫁と雑談なんかし1時間くらいが過ぎた。
嫁はとりあえず、明日必要なものをもって、また来るわと帰っていった。
普段、全く運転しない嫁が車で帰れるのか一抹の不安もあったが、多分大丈夫だろう・・・。
右手の点滴パックから液体が落ちる様子を見つめ、『しばらく入院かぁ~。』と思い考え、とりあえず直属の上司に「今日から当分入院すること。」「翌朝あらためて電話を入れる事」等をメールした。
入院生活に必要なあれこれを買いに・・。
病室の雰囲気には慣れてきたが、右手の点滴が常に気になる。
しばらくスマホをいじっていたが、暇になってきた。
「そうだ!!テレビを見よう!」
と思ったが、TVカードを購入しなければならないようだ。
わたしは恐る恐る、点滴の柱をおして病室を出た。
ナースステーション横の自動販売機にテレビカードは売っていたが、テレビを見るにはイヤホンも必要だ。
なんか、コマゴマかかるなと思いつつ、2階の売店に移動。
ここの売店は、ローソンなんだよね、コンビニ大好き!
うしししし。
病院内のせいか売店は多少狭かったが、ローソンなので、ローソンカフェもある。
イェ~イ・・って、今は飲めないが・・・。
とりあえず、イヤホンとティッシュ、歯ブラシ、コップ、500ミリリットルの水などを購入した。
入院初日夕方6時
ゆっくり「ちびまる子ちゃん」を見ていた夕方6時過ぎ、さっきと違う看護師がやってきて「夜勤担当の〇〇です。」と名乗った。
そして本日数回目となる「お腹痛くないですか?」。
「痛くないで~す。」と答える。
(・・・、あ、もう少し弱ってる風なのが良かったかな??)
看護師は、点滴や検温、血圧の確認をし、「また来ますね~♡」と去っていった。
今の看護師も、すごく感じが良かったぞ!
レベルたけー!
と一人ほくそ笑む。
看護師によると、私の点滴は、12時間で空になるとのことだった。
6時を境に、院内がざわつく
検温などをしていた夕方6時、院内が慌ただしくなってきた。
これはきっと、夕食の時間。
私は、昨日の夜8時に軽く夕食を食べたきりだったと思い出す。
そういえば、さっきお医者に「絶食です」とか言われたっけ・・。
と思い、振り返るとベッドには、私の名前と「絶食」の文字・・。
そんな私の気持ちをよそに、病棟内では夕食が配られだしたようだ。
ご飯の美味しそうな匂いと、食器のカチャカチャという音が私の食欲を刺激する。
黄疸出てるくせにおなかだけは空いてくる・・超ひもじい・・(-"-)
音を遮るようにテレビの音量を上げたが、変えても変えても、画面に映るは食べ物ばかり。
寿司だのステーキだのスイーツだのを、芸能人達が 食レポしながら、美味しそうに食べている。
こうしてみると、メデイアというものは、ほとんど食べ物で出来上がっているのだと思う。
絶食中の私には耐えられない。
怒りと共に、私はテレビを消して、スマホいじりとした。
かわいそうな自分に、今日は10連ガチャを3回許した。
美味しいものばかり映るテレビにリモコンを投げつけるカニ。
夜9時、消灯
夜9時、消灯となったが、何となく体もだるくて頭も痛い。
看護師が消灯を確認しに来たので、ちょっと頭が痛いと言った所、熱を測ってくれたが、熱はなんと38度を超えていた。
看護師から解熱剤が必要か聞かれたが、ずっと何も食べていないので断った。
そしたら、巨大な氷枕を持ってきてくれた。
・・・優しい・・♡ ← 仕事だよ!
その後、夜12時ころに再び看護師がそっとやってきて、点滴パックの残量を確認。
この時検温したら、熱は37.5度に下がっていた。
初めての入院と、隣のおやじのいびきで全く寝れなかったが、やっとまどろみ始めた午前3時、身体の右側に人気を感じ、小声で名前を呼ばれた。
看護師だった。
今度は点滴パックを交換するとのことだった。
え?今ですか!
と思いながらも右手を預け、2杯目の点滴となった。
その後、なんとかかんとか眠ることが出来たようだ。
午前8時担当医から今後の説明
病院の起床は午前6時30分だが、6時ころには目が覚め、ぼーっと外を眺めていたら、看護師がやってきた。
朝の検温と血圧の測定だ。
そのあと、採血となった。
7時30分から朝食のようだが、当然自分にはごはんは来ない・・・・。
仲間外れか!!
8時、担当医がやってきて、採血の結果をもとに説明が始まった。
採血の結果ですが、数値があまり下がってませんね、今後のことも考えて「胆のう切除」を勧めますが、どうしますか?
どうしますかって・・、どうしたらいいですか?逆に!
・・、胆のう切除は簡単な手術とはいえ、身体を切るのは敬遠する方もいらっしゃいます。カニさんの場合は大きな胆石が3つもありますから、今後の事を考えると、切除した方がいいですね。
(マジか!)・・・、すみません、一日考えさせてください・・(´・ω・`)ショボーン
じゃあ、明日の朝また聞きますね。
この様な話をして、医師は微笑みながらいなくなった・・・。
入院2日目午後
入院2日目は、朝からずっとベッドに寝転んで、スマホで胆のう切除に関する情報を手当たり次第に検索した。
手術方法や入院期間、切除後の生活に至るまで検索した。
そのうち、昼食の時間となった。
ご飯はもらえないが、いつのまにか空腹感に慣れたようだ。
これは、空腹に耐えぬいた一種の悟りだと自分を称えた。
我が名は・・絶食キング!
日中は、看護師が私の様子や点滴パックを定期的にチェックに来る。
入院にも慣れ、ベッドでだらしない体勢でスマホいじりしていると、突然看護師がやってきて慌てるから、血圧も高めに出てしまう・・。
夕方には嫁が、充電器や着替え、タオルなど必需品を持ってきた。
これでなんとか普通の入院生活がおくれそうだ。
嫁に担当医から胆のう切除を勧められたことや、スマホで調べた情報を説明した。
そして、今後、また発作が出てしまうことや、黄疸が出てしまったら大変であることから、手術を受けようとの結論に達した。
続く。
ご挨拶
こんにちは、かたせうみです。
胆石日記、続いてますが、読んでくださっている方々、ありがとうございます!
この物語は、職場の隣人「嘉仁(カニ)」のノンフィクション作品です。
『人生半分過ぎたらしいので、色々やってみるブログ』は、かたせうみが管理していますが、『カニの胆石日記』につきましては、「カニ」が執筆して、かたせうみが加筆修正しております。
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【ノンフィクション】カニの胆石日記 手術編⑤胆のう摘出術後 - 人生半分過ぎたらしいので、色々やってみるブログ
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