こんにちは、かたせうみです。
今年はイカが不漁みたいですね。スーパーや市場に行っても、あまりいいイカが売ってません。
この間も、市場で「ないよ。」と言われたばかり・・・・。
無いと言われれば、欲しくなるのが人間というもの。
いつもは素通りのイカのコーナー、つい毎日チェックしてしまいます。
しかし今日、仕事帰りにスーパーへ行ったら、売っていました、今が旬(のはずだけど・・・)の真イカが。
所で、「真イカ」というのは、一般に流通している「スルメイカ」の事です。「真イカ」は、北海道だけの呼び方みたいですね。
早速イカの塩辛を作るとしましょう!
家で作ると、おいしいよぉ~!!
イカ買ってきました
早速イカのお出ましです。
じゃ~ん
早朝獲れたイカが、そのままセリに出て、その日のうちに売り場に並ぶと、こんなシールが付きます。
しかし、仕事帰りの5時過ぎにスーパーに行ったので、あまり恩恵ありません。
良いのにあたると、黒い所がまだピカピカしているイカが並んでる時もあります。
残念ながら小さめです。
ヤリイカと言われても分からない・・・・。
例年、もっと立派なイカが並ぶのに。
ストップ地球温暖化。
それでは、まずはワタを抜いていきましょう。
ぐいぐいっと。
左手で胴を押さえて、右手で目のあたりをもって、静かに引っ張ります。
ワタは文字通り塩辛のキモ、破れないように引き出します。
ワタがちぎれそうな時や、手ごわい時は、胴の部分に指を突っ込み、目の上あたりにある、胴と足をくっつけている部分(指を入れると分かる)を先に外します。
ワタは一旦ボウルに除けておきます。
次に、軟骨をするするする~っと抜きます。
滑るので、キッチンペーパーで押えると楽です。
この後胴を開くので、この行程は省略可です。胴を開いた時に取っちゃいましょう。
でも、何だかやってしまうこの一手間。
皮をむきます
次に、胴の皮をむいていきます。
胴からエンペラ(頭の三角の所)を外します。
簡単に外せます。
そのままエンペラを下に引っ張ると、ペットボトルのラベルはがしの様にびょーんと皮が一筋剥けます。
皮に身がついてきて、胴が裂ける事がありますが気にしない気にしない。
他の料理で、筒のまま使いたい時は丁寧に剥きましょう。
エンペラが剥がれると、こんな感じです。
このあたりから『こっから皮を剥いて下さいよぉ~』というお知らせが来ます。
エンペラを一気にひき剥がしているので、3杯に1杯は、身が引きちぎれます。
写真も例にもれず身がひっついています。
きにしなぁ~い。
ぬるぬるするので、キッチンペーパーを使うと便利ですよ。
ここでもキッチンペーパー大活躍。
次に、包丁を入れて胴を開きます。
内部には、色々ひっついているので取り除きましょう。
う~ん、見るからに食べてはいけなそうな部分です、知らないけど。
すると、スーパーで売っている「刺身用イカ一枚298円」みたいになります。
全部剥けたら、お酒で洗って、水分を飛ばすために乾かします。
冷蔵庫に入れると安心。
イカと切っても切れない寄生虫の話
大タコの時にも書きましたが、イカをさばく上で、知っていて欲しい切っても切れない寄生虫の話です。
大タコの回はこちらを読んでね。
通常お店で売っているお刺身や、お刺身用処理済みイカで寄生虫を見る事はありませんが、イカを丸ごと買ってきたり、魚を丸ごと買ってきた時は、寄生虫がいる事があります。
特に、イカには超高確率でついています。
大半が、「ニベリニア」という米粒のようなもの。
たまに「アニサキス」がいます。
通常はらわたに寄生していて、宿主が死ぬと生きていられないため、表面に出てきます。
店に売られる頃には表面に出ているので、肉眼で確認する事もできます。
ここでびびっていては、美味しいものは食べられないのです。
養殖物は寄生虫がいない事が多いですが、それは、水を管理したり、薬を使ったりしているからなのです。(それが悪いとは限りません)
そこで、調理中に寄生虫を発見したら、簡単。
取り除きましょう。
ニベリニアについては、きもから出た後、皮と身の間に暫くとどまるようです。
ですから、生食のイカは皮をはいで下さい。
その後、キッチンペーパーを使って、一匹づつ取り除きましょう。
アニサキスは、くるっとまいた糸状の寄生虫。
身の内部に潜んでいる事が多いので、皮をはいだら蛍光灯のもとで身を透かして見て下さい。
不自然に濁っている所は無いですか?
あったら、そこに「ぶすっ」と包丁を刺しましょう。
割と簡単に穴があくので、見てみると大抵アニサキスがいます。
これで安心ですね(?)
写真でお見せしたかったんですが、今回買ったイカにアニサキスはいませんでした。
(ニベリニアは普通にいた。)
もうね、いるものだと割り切りましょう。自然界。
身を乾かしているうちにワタの処理
さて、身を乾かしているうちに、ワタを処理しましょう。
取り外したワタにも、色々ついています。
まず、墨袋を丁寧に外します、ぴーっとね。
破れるとまな板真っ黒になります。面倒なので、ここは丁寧に。
紋甲イカとかの立派なワタで、墨袋に墨が残っていれば、よけてイカスミスパゲッティも作れます。
他にも余計な物がついていますよ、上の方とか、上の方とか、上の方。
手で取れるので、取っていきます。
う~ん、グロい。
心を無にして作業しましょう。
下足は、洗ってしごいて吸盤の固い所を取って、酒を振っておけば、3~4日もちます。
そのままバター醤油で炒めても美味しいし、細かく刻んでチヂミやかき揚げにどうぞ。
丁寧に処理して塩辛にいれてもいいです。
とりあえず、こんな感じでワタだけにします。
下足は冷蔵庫へ
ワタに火を入れ塩と酒
では、ワタの処理です。
色々ありますね、塩をして一晩とか。
ここでは、一旦火を入れるやり方をします。
塩辛作る人は、『え~っ』っと思う方も多いのでは?
この作り方は、図書館で借りてきた、昭和40年前半の料理本に載っていました。
それ以来、私はこのやり方で作っています。
余計な水分が飛んで、良い感じです。
あと、火を入れる事で殺菌の意味もありますね。
では紹介します。
鍋にワタをしごいて入れる。
処理したワタを、小鍋にしごいて入れます。
鍋に油が残っていると分離してしまうので、しっかり鍋は洗いましょう。
次に、極弱火の火にかけ熱を加えます。
私はその時、大さじ2杯ほどのお酒を加えます。
ワタを熱すると、良い香りがしてきます。
そこで塩を投入し、溶かします。火は消しましょう。
塩は目分量ですが、結構入れます。今回は、イカ(小)6杯で大さじ2位。
塩が溶けたら、冷めるまで待ちます。
その間にイカを切るのだ
冷蔵庫から出してきたイカを、短冊切りにします。
ちょっと皮が残っているのは、エンペラの部分です。
あら熱がとれたワタに投入し、混ぜていきましょう。
わたがしっとりしてきます。
ここまできたら、出来上がりは目前。
タッパー等に移し、刻んだ柚(なければ不要)を混ぜたら冷蔵庫で寝かせます。
出来上がり。
この時期に柚を入手するのは至難の業ですから、柚は無くてもオーケーです。
あると風味が増します。
作ってすぐ食べられますが、3日~一週間位が味もなじんで食べごろです。
賞味期限も一週間位です。
必ず朝晩毎日かき混ぜて下さい。
すぐに食べきるなら、塩の量はもっと減らして大丈夫。
逆に、少し置くならしっかり塩をして下さい。
作りたては、舌がしびれるほどしょっぱいですが、日に日にまろやかになります。
毎日混ぜる時、味見して味の変化を楽しんでください。
酒の肴は勿論、白いご飯にも、お茶漬にもおいしい、安心無添加自家製イカの塩辛をどうぞ。
あ、それから一つ。
イカを処理すると、次の日にはゴミからものすごい臭いがします。
処理する時は、すぐに捨てられる、「ゴミの日の前の日」に処理するか、ゴミをビニールに入れて固く縛り、ゴミの日まで冷凍保存をするのがお勧めです。
読んでいただき、有難うございました。